大田泰示選手が日本ハムで覚醒するまでを振り返ってみる
2017年に入って巨人から日本ハムに移籍した太田泰示選手が大活躍しています。
大田の“確変”呼んだ日本ハムの解放感
【赤坂英一 赤ペン!!】日本ハム・大田泰示の“確変”は本物か。巨人から移籍した今季、東京ドームで行われた12日のロッテ戦で2本塁打、3打点の大爆発。“眠れる大器”がついに覚醒したかと期待したくなる。
私は巨人時代から大田を見ているが、打撃だけでなく取材に答える表情もまるで変わった。何を聞いても明るくハキハキと詳しく答えてくれる。「ファイターズではいろんな人がアドバイスしてくれるんですよ。監督や打撃コーチはもちろん、同じ野手の人とかトレーニングコーチの言うことも勉強になります。例えば誰か? いや、名前を言うと記事にされちゃうんで言えないんですが」 同じ巨人出身の先輩、木田GM補佐もニヤリと笑いながらこう言った。「打ってるといっても、まだ打率2割台前半なんですけどね。大田がウチに来てからいろんなことにチャレンジしてるのは確か。これまでできなかったこともやろうとしてますよ。とりあえず、見守っていてください」
そんなふうにさらなる“確変”を予言する声がある一方で、「とにかく楽しく野球をやれていることが一番」と強調するのが城石打撃コーチだ。「大田は三振もゲッツーも多い(三振11、併殺打5=15日現在)。その代わりにホームラン一発で雰囲気を変えることもできる。だから、ここというときは、自分の思うように振ればいい。性格も真面目だし、いつも泥くさく練習に打ち込んでるし、そんなあいつの姿をみんなが見てるからね。せっかくプロに入ったんだから、もっとノビノビと力を発揮してほしい」
気の優しい大田にとっては、そうした日本ハムならではのおおらかな雰囲気もプラスになったのだろう。大田の巨人時代をよく知るチーム関係者もこう指摘している。
「大田は巨人時代、ずーっと打てない打てないと批判されてたでしょう。二軍にいてさえ、何やってるんだって言われるしね。その点、ウチなら、全然うるさいこと言われませんから。取材に来る記者も少ないし、OBの評論家が来ることもめったにない。そんな気楽さ、解放感がいいんですよ」 野手では矢野、二岡(現巨人打撃コーチ)、投手では入来(現ソフトバンク三軍投手コーチ)、岡島と巨人から日本ハムに移籍して再ブレークしたケースは少なくない。大田なら、先輩たち以上の最大の成功例になれるはずだ。
というわけで、今回は大田選手のこれまでの選手人生を振り返っていきたいと思います。
・2009年(プロ1年目 19歳)
春キャンプで原監督の指導により高校時代の脇をあけたフォームから脇を締めコンパクトにスイングする打法に変更
6月に一軍に昇格し1打席1三振
二軍成績は.238 17本 56打点 16盗塁
・2010年(プロ2年目 20歳)
4月後半から山崎武司を参考にした体重移動を利用したバッティングフォームに改造する
そのバッティングフォームが好調で6月時点で二軍において打点本塁打の2冠をマークし一軍に昇格
2試合スタメン出場するも6打席ノーヒット
その直後、原監督に「誰がああいう打撃を教えたのかと思うほど間違った方向」と言われ軸回転を利用したバッティングフォームに強制改造
二軍成績は.265 21本 70打点 10盗塁
・2011年(プロ3年目 21歳)
今年から違反球が導入される
5月に一軍に昇格し初安打を打つも28打席4安打9三振で二軍降格
このころから明確にバッティングフォームについて迷走をはじめ、一時期はノーステップ打法を模索したりもした
また、内野守備の不安から外野の守備にもつきはじめ、秋に正式にコンバートされる
二軍成績は.254 *6本 40打点 28盗塁
・2012年(プロ4年目 22歳)
今年も違反球が継続
初の開幕一軍も代打2打席で二軍降格
9月に昇格するとシーズン終了まで17試合スタメン出場し一軍の最終成績は.254 2本 7点 3盗で来年の飛躍を期待させる年となった
二軍成績は.277 *8本 41打点 12盗塁
・2013年(プロ5年目 23歳)
違反球が終わる
原監督が大田の開花に期待を寄せ、キャンプ・オープン戦で3割を意識するようにと指示をする
が、キャンプで太ももを痛めると7打席連続三振を喫するなど最悪の状態で開幕を迎える
4月終わり時点で代打守備固めメインのスタメン7試合で.179 0本 2点 0盗の成績を残し太ももの違和感で二軍降格
8月に3打席だけ一軍で打つものの結局最終成績は38打席.161 0本 2点 1盗と完全に期待はずれのシーズンを終える
二軍成績は.272 13本 43打点 *7盗塁
オフに自転車で転倒、怪我して原激怒・背番号55剥奪という大田史上2大事件がおきた
・2014年(プロ6年目 24歳)
キャンプで松井臨時コーチに指導を受けるなどするも長野・アンダーソン・橋本到の外野に割って入ることができず開幕一軍を逃す
5/9に橋本到の怪我で昇格し2試合スタメンノーヒットで代打守備固めに降格
松本哲・中井・セペダで外野の穴埋めに試行錯誤する間も大田にチャンスはなく5/17に二軍降格
亀井とアンダーソンの離脱で8月に昇格するも代打守備固めをしてすごし9月終盤に5試合スタメン起用される
一軍最終成績は.246 2本 12点 4盗
二軍成績は.255 10本 37打点 12盗塁
・2015年(プロ7年目 25歳)
開幕一軍を逃すと4/30昇格し、長野がこの時点で打率.192と絶不調な上に坂本の怪我で玉突き的に空いた外野スタメンに収まる
以降17試合スタメンを与えられると長打こそ少ないものの打率.348 1本 2点 1盗の成績を上げる
ところが直近5試合で20の4と調子を落としていたこと、同時期に高橋由伸が代打から外野スタメンになったこと、5/21に長野が猛打賞で復調傾向にあったことの複合要因から
翌5/22にスタメン落ちし、以降は7/26に抹消されるまではスタメン4試合で代打守備固めをして過ごすことになる
8/25に昇格するもその頃には今年から外野にコンバートされた立岡が打率.340 0本 12点 12盗という圧倒的成績で外野のポジションを奪取していた
立岡プラスおなじみの長野・亀井という外野陣に割って入ることもできず先発6試合のみで9/29に抹消されシーズンを終える
一軍最終成績は60試合138打席打率.277 1本 3点 3盗
秋から内田打撃コーチの指導で脱力・おかわりフォームに変更
ファン感HR王獲得
なお、原監督の大田泰示に対する最後のコメントは
「技術とか体力とかは、われわれが手をさしのべてどうにかできる。でも勝負根性、勝負度胸というのはいかんともしがたい」
「何かを自分で変えなきゃ。座禅を組むとか滝に打たれるとか」
と言われる
・2016年(プロ8年目 26歳)
原監督退任、高橋由伸監督就任、賭博問題、前年V逸という激動のなか始まった
開幕一軍に入るも長野・亀井・立岡の外野に割って入ることはできず4/26に二軍降格その間の成績は26打数5安打打率.192スタメンは5試合だった
5/7に昇格すると亀井の怪我にともなってスタメンが増えるが6/10ギャレットが昇格すると以降スタメンは剥奪される
その間の成績は54打数12安打打率.222スタメンは12試合だった
結局この一ヶ月間12試合が巨人でスタメンを取るラストチャンスであった
そのあとは高橋由伸監督に見切られ代打守備固めで1打席与えられることが多く、2試合スタメンだけでギャレット・長野・橋本到の外野に入ることはできず8/7に抹消
9/10リーグ優勝が決まると翌日登録されるもスタメン1試合代打守備固め5試合でCS前に抹消される
一軍最終成績は62試合119打席打率.202 4本 13点
外野のスタメンは長野125試合・ギャレット78試合・橋本到56試合・亀井52試合・立岡45試合・大田20試合
ちなみにトレード決定時の巨人ファンのコメントがコチラ↓
40 風吹けば名無し@無断転載禁止 2016/11/20(日) 10:16:04.05 id:ngYgf3addHAPPY
腐っても1軍で使えるPなのによく大田なんかとトレードしたな
よっぽど再生できる自信があるんやろか
57 風吹けば名無し@無断転載禁止 2016/11/20(日) 10:18:15.07 ID:oA+/C22z0HAPPY
大田で吉川は美味しすぎるな
81 風吹けば名無し@無断転載禁止 2016/11/20(日) 10:20:51.77 id:GoKU7dFWaHAPPY
大田でこれ取れるなら超お得だわ
コストカットとはいえこれで良かったんかハム
84 風吹けば名無し@無断転載禁止 2016/11/20(日) 10:21:07.59 id:r18uJcYQKHAPPY
一応去年二桁勝ってるし、今年は後半抑えや中継ぎやって7勝してるし
ある程度は計算出来るPやから貴重大田とトレードと考えたら巨人は儲けものやん
112 風吹けば名無し@無断転載禁止 2016/11/20(日) 10:24:41.60 id:NoaQuJsxKHAPPY
大田と公文を追放して今村よりはマシな投手ゲットしたんやから何の不満もない
125 風吹けば名無し@無断転載禁止 2016/11/20(日) 10:25:41.83 ID:Z/g8go9w0HAPPY
巨人ファン「大田はもうどうやってもダメ」
他ファン「大田はもったいないわ」どっちが正しかったかの答え合わせやな
128 風吹けば名無し@無断転載禁止 2016/11/20(日) 10:25:45.68 id:JX1jUAAC0HAPPY
大田は2年前に追放しとくべきだった
132 風吹けば名無し@無断転載禁止 2016/11/20(日) 10:26:06.37 id:A6kQTdu00HAPPY
大田はいるだけでクソみたいなやつらが使え使えうるさかったから引き取ってくれてありがたい
16年オフに日ハムの公文投手とトレードという形で巨人から日ハムに移籍します。
角刈りを止め、髪を伸ばしたり染めたり無精ひげを生やしたりと完全に別人になりました。
2016年11月23日に行われた日ハムのファンフェスタで
「北海道日本ハムファイターズ1年生の大田泰示です。ジャイアンツの大田泰示は1回忘れてもらいたいと思います。このチームの一員として勝利に貢献出来るように頑張っていきます」
と決意を新たにするもののオープン戦でまさかの左脇腹故障。
このケガで開幕1軍は絶望となり2軍施設のある鎌ヶ谷でリハビリをする事に。
この時点では大田選手の覚醒に期待する人間はあまりいませんでした。
しかし4月にケガから復帰し、公式戦出場を果たすとみるみる調子が上がっていき現在は打率0.271本塁打8本とこれまでの8年間のキャリアを上回る成績を残しています。
巨人時代(8年) 通算8本
日ハム(3ヶ月) 通算9本
大田選手の巨人での8年間はなんだったんでしょうね・・・。
覚醒した理由はやはり巨人を出たこととコンパクトスイングを止めたことに尽きるでしょう。
巨人にいるとOBとかに一々指導されて彼ら好みのフォームに改造されてしまいます。
実際上の経緯からも分かるように太田選手は背番号55で松井秀喜選手の後継者と目されていただけによりいろんなOBが指導しています。
太田選手は根がいい人なので、いろんな人の意見に振り回されて自分のバッティングを見失っていたのだと思います。
そこからOBにとやかく言われない北海道に移ったのが太田選手にとっていい循環を生んだのだと思います。
特に巨人は村田コーチによるコンパクト教が蔓延しています。
これが巨人で若手が大成しない理由の一つとされています。
実際他球団から巨人にきた選手はみなこのコンパクト教に毒されて成績を落としています。
そして、大田選手は今年のインタビューでこうコメントしています。
「打席の中で、しっかりタイミングを取って、自分のポイントで振ることを一番に考えている。球種、コースをしっかり目付けして、そこに対して100で振りにいくことを大事にしている」
個人的には巨人じゃなかったらもっと活躍していたでしょうし、もっと早く放出されていれば大選手になったのではないかと思います。
それだけに8年間も巨人で燻っていたのは本当にもったいなかったと思います。
まあ過去を振り返っても仕方ないので、これから日本ハムで活躍するのを願うばかりですね。